【第8号】私のこだわり「手洗い洗車」

かねてから惚れていた車、「ステップワゴン」を購入したのは今から2年前。

パールホワイトの輝きを永遠に保ちたい・・・。
そんな思いから手洗いの洗車を月に1回、欠かさずに行っていた。
手洗い洗車は、機械洗車ではできない細かいところまでケアできる。
自分の手で洗い、磨き、拭くことで、車幅感覚も身につく。
そして何より、自分で洗えば洗うほど愛着が湧く。

思い起こせば、購入直後、新潟港からフェリーに愛車を載せて、北海道まで連れて行ったものだ。ワゴンと私の二人旅。
小樽から知床、釧路まで…北海道2000kmの旅は今でも思い出深い。
美瑛を通り抜けて十勝岳中腹にある標高800mの吹上温泉オートキャンプ場。
真夏の薄暗くなってきた時間。いつもの洗車キットを取り出して、ワゴンの労をねぎらったものだ。初めての車中泊。

       ↑美瑛にて撮影

そんな愛車、ステップワゴンの運命が変わったのは、1年前。
「妻」という新手(荒手)のドライバーの出現。

ワゴンが心なしか動揺して見えた。

それも不思議ない。妻は「破戒者」の異名を持ち、
車を田んぼに突っ込ませるなど複数の外傷を負わせて、死(廃車)に追いやった経緯の持ち主。
急ブレーキ・急発進は当たり前。
ウィンカーは事後報告。
田舎の細いクネクネした道を80km以上の猛スピードで走る一方、
3車線の大通では右車線を時速60kmで平然と走る。

そんなある日、出張中の私の元へ、妻から一本の電話がかかってきた。

「ごめん…」

…どうやらやってしまったらしい。
妻がステップワゴンに乗ってから1ヶ月足らず。

「秒殺」だった。

後方に注意を払ってバックをしていたら、前方をこすってしまったという。
前方不注意だ。

「あ~っ!!やっちゃった!」らしい。

「しょうがない。ミスは誰にでもあるよ。」
ミスは先に言った方が、隠していて後で明るみに出るよりよっぽど良い。
仕事でも同じだ。
ゆえに電話を受けた時は、懐の深い夫でいられた。

とは言いつつも、出張から戻ると、真っ先に愛車の元に駆けつけた。
痛々しく傷ついた姿を見て、沸々…と込み上げてくるものがあった。

2年経った今も、愛車の手洗い洗車は私のこだわり。
ただ、その目的は、以前とは違う。

今や、月の半分以上は妻に乗り回されているステップワゴン。
洗いながら、新たに傷を負っていないか、つぶさにチェックしている。

妻と私とワゴンの三角関係はまだまだ終わりそうにない。(完)

ーーー 当記事は2008年「えいき通信」で掲載したアーカイブ記事です ーーー

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