【第25号】「どうしたら目の前の相手に伝わるか?」

「言い換え図鑑」「会話力の基本」「言葉選び辞典」…
ここ最近、特に「言い回し」に関する本が売れているようです。

読者のみなさんは、

「よろしかったでしょうか?」
「こんな大役は、私には役不足です。」

という表現についてどう捉えられましたか?

一見良さそうに思えますが、実は誤用表現です。
聞く人が聞けば違和感を覚えるかもしれません。

ただ、この類の本が売れる本当の理由はもっと奥底にあると思います。

それは「伝えたい」「わかってもらいたい」という人間の根源的な欲求から来るものです。

「どう伝えたら、相手は嫌な思いをせずに受け止めてくれるのだろう?」

コミュニケーションは時に配慮を要します。

「何言ってんだよ」
「ふざけんなバカヤロー(笑)」

と言い合えるような、気心知れた関係が以前ほど成立しにくい時代背景において、
他人とのコミュニケーションはますます「気を遣うもの」になっているのかもしれません。

今回は、他人とのコミュニケーションにおいて「伝え方」が上達する質問をご紹介します。

◆今日の質問
「どうしたら目の前の相手に伝わるか?」

◇解説
私たちは「目の前の相手にどう伝えよう?」と「自分目線」で考えがちですが、
そうなると独りよがりな伝え方になって、相手に伝わらないことがあります。

一方、「どうしたら相手に伝わるか?」と相手に視点を移すことによって、
「こう伝えたら、こんなツッコミがくるかもな」とか、
「こう伝えると、自分だったら嫌な思いをするな。こう伝えた方がしっくりくるな。」などと、
「もう一人の自分」と一緒に伝え方を考えることができます。

例えば、筆者が最近よく使うフレーズは、
「欠点」→「伸びしろポイント」
「ここがダメだよね」→「ここを変えるともっと良くなるよ」などです。

なぜなら、筆者が「栄木さんってここがダメだよね」とか、
「君はここが欠けているよ」と言われてショックを受けた経験は数知れず…だからです。

そんな時、誰かが言っていた「伸びしろポイント」という言葉が筆者にはしっくり来ました。
(とはいえ、部下から「栄木さんここが伸びしろポイントですよね」と言われた時はカチンときましたが(笑))

「自分はそう感じた。じゃあ、相手はどうだろう?」と自分の感覚を相手に照らし合わせてみる習慣をつけることで、
「言い回しの感覚」は磨かれていくのを実感します。
(相手の捉え方も様々なので、百発百中とはいきませんが…)

「伝え方」を磨くために、「言い回しの本」に頼るのもありですが、
もっと自分の感覚に素直になってみてはいかがでしょう。

「今、一瞬、自分はカチンときたな。それはなぜだろう?」
「今、自分はこう言われて嬉しい思いがしたな。何が良かったのかな。」

自分との対話を深めることが、「言い回し力向上」の近道です。

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