【第46号】「人の生き方は、観念の裡(うち)には現れない。行動様式の裡に現れる。」

今回も、衆院選では多くの候補者が舌戦を繰り広げました。
そんな中、多くの有権者は「この人(党)は、本当にやってくれる人(党)なのか?」といった問いを持っていたと思います。

チャンスは誰にも回ってきます。
しかし、チャンスをモノにできるかどうかは、「その人が実行する人かどうか」にかかってきます。

「あの人はやらない人」「やってくれない人」となれば、
いくら熱弁をふるっても焼け石に水です。
反対に、「言ったことはやる人」「約束を果たす人」となれば、
信頼感はぐっと高まります。

政治に対するあきらめ感が漂うとしたら、
それは「言ってもどうせやらないでしょ?」という空気が漂っているからと感じます。

「言うは易く行うは難し」

そんな格言があります。
SNSなどの普及により、「言うことはますます易く」なりました。
一方で、何かを始めてもすぐ誘惑に負け、なかなか続かないことも増えました。
「行うはますます難し」の時代に、私たちはいると感じます。

だからこそ、これからの時代「実行力」「やりきる力」のある人は、
存在価値が高まっていくことでしょう。

 

「人の生き方は、観念の裡(うち)には現れない。行動様式の裡に現れる。」

そう唱えたのは、文芸評論家の小林秀雄さんです。

普段、「どんな考え方をしているか」よりも、「どんな行動をしているか」が大切である。
という意味合いです。
小林秀雄さんといえば、その抽象かつ難解な表現で筆者も受験生の頃苦しめられましたが、
その小林さんが「行動」を重んじていたのは興味深いです。

以下、小林秀雄さんが妹に宛てた手紙を抜粋します。(雑誌「致知」より抜粋)

私たちはあまりにも観念的になり、抽象的になり理論的になっている。
理屈ばかり言って、実行しない者は多い。
現実を大切にしないからである。
実行するのは難しいことなのだが、具体的にものをいうよりも、
抽象的にいった方が深みがあるように思っているからである。
しかし目の前に現れている現実、具体のほうが大事なのである。

人間が人間の真のよさだとか悪さだとかわかるまでには大変な苦労が要るものだ。
人間を眺める時、その人間の頭にある思想を決して見てはならぬ。それは思想だ。
人間じゃない。その中によさも悪さもあるものでない。
大体、アリストテレスの言ったように、人生の目的は決してある独立した観念の裡(うち)にはないものだ。
人間の幸不幸を定める生活様式の裡にあるのである、いい生活様式を得れば人間はそれでいい」

言葉はウソをつけても、行動はなかなかウソはつけません。
身近な人であったり、付き合いが長くなればなおさらです。

だからこそ、日々の行動様式から改めて、
良い生活様式を送っていきたいものです。

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